その回答として、
パワーアンプにはその2台要素である電源エネルギー量とスピーカーに対しての信号伝達速度が重要になります。
先ず、エネルギー量とは、アンプ電源供給用の平滑コンデンサーの蓄電量で決まります。
それから、信号伝達速度は下記の3つの内部抵抗で決まります。
1)平滑コンデンサー
2)出力段のディバイス、パワートランジスター等
3)出力安定化用インダクター、(コイル、コンデンサー、抵抗器)
HILLアンプでは
1)特別に厳選された内部抵抗の低い平滑コンデンサーを使用します。
2)同じ規格、音量増幅時における温度上昇による数値変化のないパワートランジスター
を使用することで内部抵抗を低くしている。
3)出力安定化のためのインダクターを全く使用しません。
一般的パワーアンプ(Lab Gruppen, Crown I-Tech, Camco, Powersoft, D&B等)では
1)標準規格の平滑コンデンサーを使用。
2)音量増幅時における温度上昇で内部抵抗の上がるMOS FETパワートランジスター
を使用。
3)出力に内部抵抗の上がるインダクターを直列接続して、出力の安定を図る。
その他、HILLアンプでは、エネルギー保持能力の高いトロイダルコア―電源トランスを使用するため、平滑コンデンサーに供給するAC電源のプラス、マイナスの変換時に一瞬減衰する電圧を素早く再チャージさせることが出来ます。
このことは、現在主流である電源トランスを持たず、小容量の平滑コンデンサーを持つスイッチング電源パワーアンプではAC電圧のプラス、マイナス変換時に十分再チャージが出来ません。どうしても、再チャージの時間を待つことになります。
結果、これらのアンプには、低域のエネルギーが少なく、信号伝達速度も遅いので、パンチの無い、よどんだキックドラムのビートしか出せないということになります。
マルコム ヒル
Malcolm Hill Associates Ltd.
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